口コミが悪い会社、本当に避けるべき? 賢い見極め方と心の持ち方

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転職活動で気になる会社を見つけたら、まずチェックするのが「口コミサイト」という人は多いでしょう。しかし、そこで目にするネガティブな口コミに、「この会社、行かない方がいいのかな…」と不安になってしまうことはありませんか?

確かに、悪い口コミが多いと不安になるのは当然です。でも、口コミサイトの情報だけで、その会社の全てを判断してしまうのは、少しもったいないかもしれません。口コミには、真実もあれば、誤解や個人の主観が大きく影響している部分もあるからです。

今回は、口コミが悪い会社をどう見極めるべきか、そして、その情報にどう向き合えばいいのか、賢い判断のためのヒントをご紹介します。


なぜ口コミサイトは「悪い情報」が集まりやすいのか?

まず、口コミサイトの特性を理解しておきましょう。

  1. 「不満」は発信されやすい: 人間は、満足している時よりも、不満や怒りを感じた時の方が、その感情を発信しやすい傾向にあります。「辞めた人」や「不満を持つ人」の意見が中心になりがちです。
  2. 個人の主観が大きく影響する: 口コミは、あくまで個人の体験談や感想です。同じ会社でも、部署や上司、時期、個人の価値観によって感じ方は大きく異なります。ある人にとっての「不満」が、別の人にとっては「普通」あるいは「許容範囲」であることも珍しくありません。
  3. 情報が古い可能性がある: 口コミが投稿された時期が古く、すでに会社の状況が改善されている場合もあります。
  4. 匿名性による過激な表現: 匿名で投稿できるため、感情的になったり、事実と異なる誇張表現が含まれたりすることもあります。

もちろん、全ての口コミが嘘というわけではありません。しかし、これらの特性を理解した上で、冷静に情報を読み解く視点が必要です。


悪い口コミがあった時の「賢い見極め方」5つの視点

気になる会社にネガティブな口コミがあった場合、以下の点に注目して深掘りしてみましょう。

1. 「具体的な内容」を深掘りする

単に「人間関係が悪い」「残業が多い」という表面的な情報だけでなく、具体的に何がどのように悪いのかを読み解きましょう。

  • 「人間関係が悪い」→ どのようなタイプの人が多いのか? 特定の部署だけか?
  • 「残業が多い」→ 具体的に何時間くらいか? 繁忙期だけか? 残業代は出るのか?

抽象的な批判は鵜呑みにせず、具体的な事実に基づいているかを見極めることが大切です。

2. 「複数の情報源」と照らし合わせる

口コミサイトの情報だけで判断せず、他の情報と照らし合わせることで、より客観的な判断ができます。

  • 企業の公式サイトや採用ページ: 企業が発信する情報と、口コミの内容に大きなギャップがないかを確認しましょう。
  • ニュース記事や業界情報: 企業や業界に関する客観的な情報も参考にしましょう。
  • 他の口コミサイト、SNS: 複数の口コミサイトや、X(旧Twitter)などのSNSで会社の評判を検索してみるのも一つの手です。ただし、ここでも主観や感情的な情報が多いので注意が必要です。

3. 「どんな人が」書き込んでいるか想像する

口コミを書いている人の属性や、その背景を想像してみましょう。

  • 「新卒で入社してすぐ辞めた人」の不満と、「ベテラン社員」の不満では、視点が異なることがあります。
  • あなたと同じような価値観を持っていそうな人が書いた口コミなのか、それとも全く異なるタイプの人なのか。
  • その不満は、個人的なミスマッチによるものか、それとも会社全体の問題か。

4. 「投稿時期」を確認する

古い情報には注意が必要です。

  • 数年前の口コミであれば、すでに組織体制や文化が改善されている可能性もあります。
  • 直近の口コミが多い場合、より注意深く確認する必要がありますが、それでも「今」の全てではないことを意識しましょう。

5. 「あなたにとっての重要度」と照らし合わせる

口コミで指摘されている「悪い点」が、あなたにとってどのくらい重要なのかを考えましょう。

  • 例えば、あなたが「ワークライフバランス」を重視するなら「残業が多い」という口コミは重要ですが、「成長」を最優先するなら「残業が多くてもスキルが身につくならOK」と考えるかもしれません。
  • 「合わない」と感じるポイントが、あなたにとっての「致命的な欠点」なのか、「多少なら許容できる点」なのかを見極めましょう。

口コミ情報を「面接での質問材料」に変える

悪い口コミは、不安の種だけでなく、面接で企業の本音を探るための貴重な材料にもなります。

  • 「御社について調べている中で、残業時間に関する〇〇という情報を見かけました。実際、業務が集中する時期や、プロジェクトの進行状況によって、どの程度残業が発生するのでしょうか?」
  • 「チームの雰囲気について、〇〇というご意見を拝見しました。御社では、チーム間の連携やコミュニケーションを円滑にするために、どのような取り組みをされていますか?」

このように、批判的ではなく、事実確認や改善への興味を示す形で質問することで、企業はあなたの懸念を真摯に受け止め、より詳しい情報を提供してくれる可能性があります。その時の企業の反応や説明の仕方から、会社の透明性や社員への向き合い方を感じ取ることができるでしょう。


まとめ:口コミは「参考情報」、最後は自分の目で確かめよう

口コミサイトは、企業の内情を知る上で有効なツールのひとつです。しかし、その情報はあくまで「参考情報」であり、全てを鵜呑みにするのは危険です。

悪い口コミに惑わされすぎず、複数の情報源と照らし合わせ、あなた自身の目で企業を見て、肌で感じることを最も大切にしてください。説明会や面接での雰囲気、社員の方の話し方、質問への回答など、五感をフル活用して情報を集めましょう。

あなたの直感と、冷静な判断が、後悔のない転職へと導いてくれるはずです。

この記事を書いた人
この記事を書いた人
千野 謙人

ユーズ株式会社所属
キャリアアドバイザー

2013年建設業界のセールスコンサルタントとして就職。地図に残る大きな仕事、たくさんのお客様との繋がりを持てることにやりがいを感じながら、第一線で働く。順調に売上を伸ばし、役職にもつく。
今後のキャリアについて自分も悩み、自分以外も今後のキャリアに悩んでいる人たちが数多くいることを実感し、ユーズ株式会社を創業。
20代若手キャリア形成を強みとし、キャリアアドバイザーとして努める

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