退職を考え始めたら――まず押さえたい3つのポイント

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社会人として働く中で、退職を意識するタイミングは誰にでも訪れます。でも、「辞めたい」と思ってから実際に上司に切り出すまで、不安や迷いがつきものです。

この記事では、初めて退職を経験する方にもわかりやすいよう、知っておきたいルールと伝え方のコツをまとめました。


1.退職を決める前に自分を整理する

まずは「本当に辞めるべきか」を自分の言葉で整理しましょう。

  • 退職理由の明確化
    何に不満を感じているのか、具体的に書き出すと頭がすっきりします。仕事内容、人間関係、待遇、将来のキャリア…どれが一番つらいのか、または複数の要因が組み合わさっているのかをはっきりさせておくと、あとで上司に相談するときもぶれません。
  • 退職後のイメージを描く
    転職先が決まっていれば入社時期に合わせてスケジュールを組み、未定なら貯金や失業保険の手続き、派遣やアルバイトといった“つなぎ”の働き方も含めて検討します。未来の選択肢を具体的にイメージできると、不安も軽減されます。
  • 社内ルールの確認
    勤務先の就業規則や雇用契約書には、退職の申出時期が書かれているはず。法律上は「申し出から2週間後」で辞められるものの、多くの企業では「1か月前までに」など独自ルールを定めています。円満退職を目指すなら、この期限を守るのが得策です。

2.切り出すタイミングと伝え方のコツ

いざ上司に切り出すとき、マナー違反や感情的な言い方は避けたいものです。

タイミングを選ぶ
繁忙期や月末・月初の慌ただしい時期を避け、比較的落ち着いたタイミングで面談をお願いしましょう。雑談の途中や終業間際ではなく、「少しお時間をいただけますか?」と改まった場を設定してもらうのがポイントです。

伝え方の流れ

  1. 結論からシンプルに
    「突然ですが、退職を考えています」と切り出し、相手に意図をはっきり示します。
  2. 理由は前向きにまとめる
    細かい事情は長引く原因になるので、「キャリアを広げたい」「家庭の事情で環境を変えたい」など、要点を短く。
  3. 感謝の言葉を添える
    「これまで学ばせていただき、本当に感謝しています」と、自分が得た経験に触れると印象が良くなります。
  4. 協力姿勢を伝える
    「退職までの○週間でマニュアルを作成します」「後任研修にも携わります」と、具体的なフォロー案を提示しましょう。

3.退職手続きとその後の準備

退職願と退職届の違いを理解し、書面の手順を踏むことも大切です。

  • 退職願:会社に「辞めたい」という意思を示す“お願い”。
  • 退職届:会社の承諾を得たうえで提出する“通知”。一度出すと撤回できません。

一般的には、まず口頭で上司に退職意思を伝え、承諾を得たら退職願を提出。その後、退職日が確定した段階で退職届を出します。書面には「一身上の都合により退職をお願い申し上げます」「退職希望日:○月○日」のように、必要事項をもれなく記載しましょう。

退職後の手続きとしては、

  • 健康保険と年金の切り替え(退職後14日以内に市区町村で手続き)
  • ハローワークでの求職申し込み(失業給付の待期期間や給付制限に注意)
  • 生活費を支える貯蓄計画や副業・アルバイトの検討

などがあります。これらを整理し、忘れずに期限内に手続きを進めてください。


最後に

退職は大きな決断ですが、準備と段取りをきちんと踏めば、スムーズかつ円満に次のステップへ進むことができます。自分の意思を明確にし、感謝と思いやりを忘れずに伝えましょう。「退職」は終わりではなく、新しいキャリアのスタートです。この記事を参考に、前向きに一歩を踏み出してください。

この記事を書いた人
この記事を書いた人
千野 謙人

ユーズ株式会社所属
キャリアアドバイザー

2013年建設業界のセールスコンサルタントとして就職。地図に残る大きな仕事、たくさんのお客様との繋がりを持てることにやりがいを感じながら、第一線で働く。順調に売上を伸ばし、役職にもつく。
今後のキャリアについて自分も悩み、自分以外も今後のキャリアに悩んでいる人たちが数多くいることを実感し、ユーズ株式会社を創業。
20代若手キャリア形成を強みとし、キャリアアドバイザーとして努める

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