VUCAって何? 最近よく聞くけど、一体どういう意味? 分かりやすく解説!

vuca 疲れた時に読む

最近、ビジネスの世界やニュースで「VUCA(ブーカ)の時代」という言葉を耳にすることが増えましたよね。でも、「VUCAって何?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。なんだか難しそうに聞こえるこの言葉、実は、今の世の中の状況をとても的確に表しているキーワードなんです。

今回は、この「VUCA」という言葉が一体何を意味しているのか、そしてなぜ今この言葉が注目されているのかを、初めて知る人にも分かりやすく解説していきます。


VUCA(ブーカ)とは? 一言でいうと「予測が難しい時代」

VUCAとは、将来の予測が困難で、先行きが不透明な現代社会の状況を表す言葉です。

もともとはアメリカの軍事用語として使われていましたが、2010年代以降、ビジネスの世界で急速に広まりました。特に2016年の世界経済フォーラム(通称ダボス会議)で取り上げられたことで、世界中で注目されるようになりました。

VUCAは、次の4つの英単語の頭文字をとって作られています。

  1. Volatility(変動性)
  2. Uncertainty(不確実性)
  3. Complexity(複雑性)
  4. Ambiguity(曖昧性)

それぞれが何を意味するのか、具体的な例を交えて見ていきましょう。


VUCAの4つの要素を分かりやすく解説

1. Volatility(変動性):変化のスピードがものすごく速い!

変動性とは、物事が大きく、そして速いスピードで変化している状況を指します。

  • 具体例:
    • スマートフォンの登場やSNSの普及で、情報が瞬時に世界中に広がり、人々の価値観や消費行動がガラリと変わったこと。
    • AI(人工知能)の進化がものすごいスピードで進み、これまで人間がやっていた仕事が自動化されたり、新しいサービスが次々に生まれたりしていること。

以前は数年かけて起こっていた変化が、今では数ヶ月、場合によっては数日で起こることも珍しくありません。

2. Uncertainty(不確実性):何が起こるか、誰にも予測できない!

不確実性とは、将来何が起こるか予測できない状況を指します。確実だと思われていたことが、あっという間に確実でなくなることがあります。

  • 具体例:
    • 新型コロナウイルス感染症の世界的流行(パンデミック)で、世界中の経済や人々の生活が一変したこと。
    • 予測できない自然災害の増加や、国際情勢の急な変化など。
    • 日本では、かつて当たり前だった終身雇用や年功序列といった働き方が変わりつつあり、将来のキャリアが見通しにくくなっていること。

未来の予測が非常に難しく、計画を立ててもその通りにならないことが増えている状況です。

3. Complexity(複雑性):物事が複雑に絡み合って、シンプルじゃない!

複雑性とは、様々な要素が複雑に絡み合い、原因や結果が単純ではない状況を指します。

  • 具体例:
    • インターネットの普及で、世界の経済や文化がグローバルにつながり、ある国で起きたことが瞬く間に世界全体に影響を与えるようになったこと。
    • 多様な価値観を持つ人々が協力して仕事をする中で、様々な意見が交錯し、一つの問題を解決するのがより難しくなっていること。
    • 新しい技術やサービスが次々に生まれ、それらが互いに影響し合い、全体像を把握するのが難しい状況。

一つの問題の背後に、たくさんの要素が絡み合っていて、何が原因で何が結果なのかが分かりにくくなっています。

4. Ambiguity(曖昧性):何が正解か、よく分からない!

曖昧性とは、出来事の因果関係が不明確で、何が正解なのか、あるいは問題の原因がはっきりしない状況を指します。

  • 具体例:
    • 新しいビジネスモデルやサービスが次々に生まれる中で、何が成功の鍵なのか、なぜ失敗したのかが明確に分析しにくいこと。
    • 消費者や顧客のニーズが多様化しすぎて、「これが売れる!」という確かな方程式が通用しにくくなっていること。

「こうすれば成功する」という確実な答えが見えづらく、漠然とした不透明感が漂う状況です。


なぜ今、VUCAという言葉が注目されるのか?

これまでの社会は、比較的予測がしやすく、過去の経験や成功事例が通用しやすい時代でした。しかし、上記で説明したような4つの要素が絡み合い、世の中の「当たり前」がどんどん変化しています。

企業にとっては、従来のやり方やビジネスモデルが通用しなくなり、新しい戦略やスピーディーな意思決定が求められるようになりました。

私たち個人にとっても、終身雇用や年功序列といった安定が揺らぎ、AIの進化によって仕事のあり方も変わる中で、将来の見通しが立てにくく、自分自身でキャリアを考え、変化に対応していく力がより一層重要になっているのです。

VUCAという言葉は、このような「予測困難な時代」に私たちがどう向き合い、どう生き抜いていくべきかを考えるきっかけとして、広く使われるようになりました。


まとめ:VUCA時代を「知る」ことで、未来はもっと見えてくる

VUCAとは、難解な専門用語ではなく、「変動が激しく、不確実で、複雑で、曖昧な、予測が難しい時代」を指す言葉です。

このVUCAという概念を理解することは、決して不安を煽るためではありません。むしろ、今私たちがどんな時代にいるのかを「知る」ことで、これからの社会で何が求められるのか、そして私たちがどのように行動すべきなのかを考えるための大切な視点を与えてくれます。

変化を恐れず、学び続け、柔軟に対応していくことで、VUCA時代はあなたにとって新しいチャンスに満ちた時代になるはずです。

この記事を書いた人
この記事を書いた人
千野 謙人

ユーズ株式会社所属
キャリアアドバイザー

2013年建設業界のセールスコンサルタントとして就職。地図に残る大きな仕事、たくさんのお客様との繋がりを持てることにやりがいを感じながら、第一線で働く。順調に売上を伸ばし、役職にもつく。
今後のキャリアについて自分も悩み、自分以外も今後のキャリアに悩んでいる人たちが数多くいることを実感し、ユーズ株式会社を創業。
20代若手キャリア形成を強みとし、キャリアアドバイザーとして努める

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