親の言うこと聞くって大事? 実は「状況による」んです

親指導 疲れた時に読む

「親の言うことは聞きなさい」

子どもの頃から、そう言われて育ってきた方って多いですよね。親は私たちを育ててくれた存在ですし、人生経験も豊富ですから、その言葉にはきっと大切な意味があるはずです。そう思う一方で、「でも、親の言う通りにして後悔したくないな…」と感じることもあるのではないでしょうか。

親の言うことを聞くべきかどうか、その答えは実はシンプルなんです。

それは、「状況による」ということです。


親の言葉が「助けになる」時

親の言葉は、愛情や経験に基づいていることが多いです。こんな時は、耳を傾けてみるといいかもしれませんね。

1. 危ないことから守ってくれる時

お子さんが危ないことをしようとした時に止める、健康を気遣う、詐欺に遭わないよう注意するなど、あなたを物理的にも精神的にも危険から守ろうとする言葉は、素直に聞くべきです。親が経験からくる忠告をしてくれるのは、ありがたいことですよね。

2. 人生経験からの具体的なアドバイス

親はあなたより長く生きていますから、就職、結婚、子育て、人間関係の悩みなど、あなたがこれから経験することについて、親自身が経験した成功や失敗、あるいは教訓を教えてくれることがあります。具体的な話は、あなたの選択肢を広げたり、リスクを避けたりするヒントになるはずです。

3. 客観的な視点を提供してくれる時

あなたが感情的になっている時や、周りが見えなくなっている時、親は冷静な目であなたの状況を見てくれることがあるんです。自分では気づかなかった問題点や、別の解決策を教えてくれるかもしれませんね。

4. 人として大切な教えをくれる時

「人に迷惑をかけない」「ありがとうございますを忘れずに」「嘘をつかない」といった、人としてどうあるべきか、社会でどう生きるかという普遍的な教えは、いつの時代も大切にしていいものです。


親の言葉に「ちょっと待って」と考えるべき時

一方で、親の言葉が必ずしもあなたにとって一番いいとは限らないこともあります。こんな時は、一度立ち止まって自分で考える時間が必要ですね。

1. 親の「昔の常識」が今の時代に合わない時

親が育った時代と今の時代は大きく違いますよね。働き方、キャリア、結婚の形、子育ての方法など、社会の常識や選べる道は常に変わっています。親世代の「こうあるべき」という考え方が、今のあなたや社会の状況に合わないことがあるんです。

  • 例えば:「安定した大企業に入りなさい」(終身雇用が当たり前だった頃の考え方)、「結婚するなら相手は公務員がいい」(親世代の安定志向)など。

2. 親の「願い」や「心配」が強すぎる時

親が叶えられなかった夢をあなたに託そうとしたり、親自身の失敗や心配を強くあなたにぶつけたりすることがあるんです。これは、親の「あなたへの期待」というより、「親自身の気持ち」が強く出ていることが多いです。

  • 例えば:「あなたが医者になってくれたら嬉しい」、「私が苦労したから、あなたには絶対〇〇はさせたくない」など。

3. あなたの「個性」や「気持ち」を認めてくれない時

あなたの個性や、あなたが本当にやりたいこと、あなたの気持ちを全く聞かずに、一方的に「こうしなさい」と指示してくる場合。あなたの意見を聞かず、頭ごなしに否定されるような時は、ちょっと注意が必要ですね。

4. 感情的に「押し付け」になっている時

親が感情的になって、自分の意見ばかりを押し付けてくる場合。冷静に話し合いができず、ただ親の言葉に従うことを求められるような時は、一度距離を置くことも大切です。


どうすればいい? 親の言葉と「自分」のバランス

親の言葉とどう向き合うかは、あなたの年齢、親との関係、そしてその言葉の内容によって様々ですね。

1. まずは「聞いてみる」気持ちを持つ

たとえ反発したくなるような言葉でも、まずは「聞いてみる」気持ちを持ってみましょう。途中で遮らずに、親が何を伝えたいのか、その本当の意図を理解しようと努めることが大事です。

2. 感謝の気持ちを伝える

話を聞いてくれたら、「教えてくれてありがとうございます」、「心配してくれてありがとうございます」って感謝の気持ちを伝えてみましょう。感謝の言葉は、親子の関係を良くしてくれるはずです。

3. 自分で「考える」時間を作る

すぐに返事をせず、「教えてくれてありがとうございます。よく考えてみますね」と伝えて、一度持ち帰ってみましょう。その上で、自分で情報収集したり、他の信頼できる友達や大人に相談したりして、色々な角度から考えてみるんです。

4. 自分の「意見」を伝える(話し合う努力)

親の意見と違う結論になったら、感情的にならずに、自分の考えを「なぜそう思うのか」という理由と一緒に、落ち着いて伝えてみましょう。「私は〇〇について、△△と考えていますが、それは□□という理由からなんです」って、理由を話すことが大事です。

5. 最後の「決断」は自分でする

親のアドバイスは貴重ですが、最終的にその選択の結果を背負うのはあなた自身です。ですから、責任を持って、あなたが納得できる選択をすることが大切です。親が納得してくれなくても、丁寧に説明して理解を求める努力はするものの、最後に決めるのは自分、という気持ちを持っておきましょう。


まとめ:親の言葉は「道しるべ」、進むのは「あなたの道」

親の言うことを聞くことは、あなたを成長させ、危険から守ってくれる大切な「道しるべ」になることがあります。でも、その道しるべが、常にあなたにとって唯一の正解とは限らないんです。

大切なのは、親の言葉を「一方的な命令」として受け取るのではなく、愛情のこもった「一つのアドバイス」として受け止めること。その上で、あなた自身の頭でじっくり考えて、あなた自身の心と向き合って、あなたらしい道を選び取ることです。

あなたの人生は、あなただけのものです。親の知恵も借りつつ、あなたが納得できる道を、自信を持って進んでいきましょうね。

この記事を書いた人
この記事を書いた人
千野 謙人

ユーズ株式会社所属
キャリアアドバイザー

2013年建設業界のセールスコンサルタントとして就職。地図に残る大きな仕事、たくさんのお客様との繋がりを持てることにやりがいを感じながら、第一線で働く。順調に売上を伸ばし、役職にもつく。
今後のキャリアについて自分も悩み、自分以外も今後のキャリアに悩んでいる人たちが数多くいることを実感し、ユーズ株式会社を創業。
20代若手キャリア形成を強みとし、キャリアアドバイザーとして努める

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