転職活動は「アリアハン方式」か「RTA方式」か？ 結局「ハイブリッド型」が最強です！

初期のドラクエをプレイしたことがある人なら、きっとピンとくるかもしれませんね。あなたはゲームをプレイする時、どんなタイプですか？

実は、このゲームのプレイスタイルが、転職活動の進め方にもそのまま当てはまることがあります。どちらの進め方にもメリットとデメリットがあり、どちらが正解というわけではありません。

今回は、転職活動におけるこの二つの戦略を比較し、それぞれの特徴を分かりやすく解説します。そして、なぜ「ハイブリッド型」の戦略が最も効果的で、多くの方におすすめできるのかを探っていきましょう。

転職活動の「レベル上げ」って何？

転職活動における「レベル上げ」とは、以下の要素を指します。

これらが、転職活動というRPGを有利に進めるための「経験値」であり「装備」だと考えられます。

では、これらの「レベル上げ」に対して、どのような戦略が考えられるでしょうか。

これは、転職活動における「準備万端型」の進め方です。徹底的に自己分析や企業研究を行い、スキルアップや応募書類・面接対策も完璧に近い状態にしてから、本格的な選考に挑みます。

メリット:
- 自信を持って臨めます。 事前準備がしっかりできているため、選考に対する不安が減り、自信を持ってアピールできるでしょう。
- 選考通過率が高いです。 自己分析や企業研究が深く、応募書類や面接対策が万全であれば、選考を突破しやすいでしょう。
- ミスマッチが少ないです。 企業や仕事への理解が深まるため、「こんなはずじゃなかった」という入社後のギャップが起こりにくいです。
デメリット:
- 活動開始が遅れる可能性があります。 準備に時間をかけすぎると、市場の動きや魅力的な求人チャンスを逃してしまうことがあります。
- 完璧主義に陥りがちです。 「まだ完璧じゃないから」と、なかなか行動に移せない「準備疲れ」に陥るリスクもあります。
- 情報が古くなることもあります。 準備期間中に、市場や企業の状況が変化してしまうこともありえます。

これは、転職活動における「実践重視型」の進め方です。まずは完璧でなくても求人に応募し、選考に飛び込みます。そして、実際に選考を受けながら、自分の弱点や市場のニーズを把握し、攻略できなかったらその都度対策を練り直していくスタイルです。

メリット:
- 素早く活動を開始できます。 とにかく早く行動を開始し、市場のチャンスを逃しません。
- 実践の中で学べます。 実際に選考を受けながら、自分の弱点や市場のニーズを肌で感じ、改善していくことができます。
- 情報が新鮮です。 リアルタイムの市場情報や企業のニーズに触れながら活動できます。
デメリット:
- 選考落ちが続く可能性があります。 準備不足で選考に臨むため、最初のうちは不採用が続き、自信を失ってしまうことがあります。
- 非効率になることもあります。 どこから手を付けていいか分からず、闇雲に応募してしまったり、同じミスを繰り返してしまったりするリスクがあります。
- ミスマッチのリスクがあります。 企業や仕事への理解が不十分なまま進むため、入社後のギャップが大きくなる可能性も。

「アリアハン方式」と「RTA方式」、それぞれに良い点と課題があります。そのため、最も多くの方におすすめでき、かつ成功確率を高めるのが、それぞれの良い部分を組み合わせた「ハイブリッド型」の戦略です。

これは、まさにRPGで「最低限の準備はしつつ、積極的に冒険に出て、強敵にぶつかったら一度街に戻って強化する」ような進め方です。

まずは「アリアハン」で最低限のレベル上げ（基礎固め）:
- 完璧でなくても良いので、自己分析と応募書類のベースを作成しましょう。自分の強みや希望がざっくりとでも整理できていれば、どの方向へ進めばいいか迷いにくくなります。
- 興味のある業界や職種をいくつか見つけ、基本的な情報を集めておきましょう。
「RTA」のように実践し、壁にぶつかったら「アリアハン」に戻る（実践と修正）:
- 最低限の準備ができたら、積極的に求人に応募し、選考にチャレンジしてみましょう。
- 面接で聞かれた質問や、応募書類でフィードバックがあった点などを振り返り、その都度、応募書類や面接対策を修正・改善していきます。
- もし選考でつまずいたり（攻略できなかったり）、不採用が続いたりした場合は、それは「今、あなたが強化すべきポイント」が明確になったサインです。焦らず、一度立ち止まって、その部分を集中的に学び直したり、対策を練り直したりしましょう。これは決して「後退」ではなく、「戦略的撤退」と「再強化」です。