いつも募集している求人企業はブラック企業? その裏側と賢い見極め方

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転職活動をしていると、「あの会社、いつも求人出してるな…」と感じる企業に出会うことがありますよね。インターネット上では、「常に募集している会社は、人が定着しないブラック企業だ」という情報も多く、不安を感じるかもしれません。

結論から言うと、「いつも募集している=必ずブラック企業」というわけではありません。 しかし、組織に何らかの構造的な問題を抱えている可能性があるのも事実です。

今回は、なぜ企業が常に求人を出しているのか、その裏側にある理由と、あなたがその企業を見極めるための具体的なチェックポイントを解説します。


1. 「いつも募集している」理由の裏側

企業が求人広告を継続して出し続ける背景には、健全な理由と、注意すべきネガティブな理由があります。

健全な理由(成長・戦略的な採用)

  • 成長スピードが速いベンチャー企業:事業が急拡大しており、必要な人員が会社の成長スピードに追いついていないケースです。この場合、常に新しいポジションが生まれているため、継続的に採用活動を行います。
  • 新規事業立ち上げ:新しい部門や事業を立ち上げるため、経験者・未経験者に関わらず、大量の初期メンバーを募集している期間が続くことがあります。
  • 欠員ではない戦略的な増員:優秀な人材と出会うために、欠員が出ていなくても常に採用市場にアンテナを張り続けている企業もあります。

注意すべき理由(離職・問題)

  • 離職率の高さ(最も警戒すべきサイン):入社した人が短期間で辞めてしまうため、常に人員が不足している状態です。これは、労働環境の過酷さ(長時間労働、過度なノルマ)や、人間関係の悪さ、給与待遇の悪さなど、構造的な問題を抱えている可能性が高いです。
  • 育成体制の不備:入社してもすぐに辞めてしまう背景に、新入社員を育てる体制や、業務を教えるマニュアルが整っておらず、新人が定着しないという問題がある場合があります。
  • 採用基準が非常に高い:企業が求めるスキルや人物像が非常に高く、なかなか採用に至る人材が見つからないため、募集期間が長期化しているケースもあります。

2. 「ブラック企業」かどうかを見極めるチェックポイント

常に募集している企業が、あなたにとって働きやすい企業かどうかを見極めるためには、以下の点を確認しましょう。

チェックポイント見極める視点ネガティブなサイン
求人の内容募集職種に変化があるか?募集職種が「営業」や「カスタマーサポート」など、ストレスや離職率が高いとされる職種に偏っている
口コミサイト「入社時期」と「退職理由」を確認直近の口コミで「残業時間」「人間関係」「パワハラ」「給与の未払い」など、構造的な問題が繰り返し指摘されている。
企業の成長性IR情報やニュースで業績が伸びているか業績は停滞または悪化しているのに、特定部門(営業など)だけ異常に募集している。

3. あなたの「キャリア戦略」で判断する

常に募集している企業でも、あなたのキャリア戦略によっては、あえて挑戦する価値がある場合もあります。

  • 挑戦すべき場合(RTA戦略):
    • 例: 成長中のベンチャー企業で、業務量が多くても短期間でスキルを身につけ、経験値を得たい場合。
    • 目的: 経験と実績を最速で積み、次のステップ(より安定した大手など)への足がかりにする。
  • 避けるべき場合(安定志向):
    • 例: ワークライフバランスや、安定した人間関係を最優先したい場合。
    • 目的: ストレスなく長く働くこと。この場合、離職率が高い企業は大きなリスクとなります。

まとめ:常に募集している企業は「リスク込みのチャンス」

「いつも募集している企業」は、「成長によるチャンス」と「環境問題によるリスク」を同時に抱えている可能性があります。

ネガティブな情報に惑わされるだけでなく、その企業が本当に成長しているのか、構造的な問題があるのかを冷静に分析し、あなたのキャリアプランと照らし合わせて判断することが、後悔しない転職の鍵となります。

この記事を書いた人
この記事を書いた人
千野 謙人

ユーズ株式会社所属
キャリアアドバイザー

2013年建設業界のセールスコンサルタントとして就職。地図に残る大きな仕事、たくさんのお客様との繋がりを持てることにやりがいを感じながら、第一線で働く。順調に売上を伸ばし、役職にもつく。
今後のキャリアについて自分も悩み、自分以外も今後のキャリアに悩んでいる人たちが数多くいることを実感し、ユーズ株式会社を創業。
20代若手キャリア形成を強みとし、キャリアアドバイザーとして努める

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