就職や転職活動において、あなたのスキルや経験を採用担当者に伝える最初の、そして最も重要なツールが、履歴書と職務経歴書です。しかし、ただ経歴を羅列するだけでなく、「この人に会いたい」と思わせるための書き方のポイントを5つご紹介します。
1. 実績は「数字」と「パーセント」で具体的に示す
あなたの成果がどれほどのインパクトを持っていたかを客観的に伝えるには、数字を用いるのが最も効果的です。抽象的な表現ではなく、具体的なデータで裏付けましょう。
- なぜ重要?:抽象的な言葉より、数字の方が成果の大きさがひと目で伝わり、あなたの主張に説得力を持たせられるからです。
- NG例: 「売上向上に貢献しました。」
- OK例: 「顧客単価の改善施策を主導し、年間売上を前年比15%増加させました。」
- OK例: 「業務フローを見直し、作業時間を20%削減し、チームの生産性向上に貢献しました。」
2. 「STARメソッド」で経験を物語として語る
採用担当者は、あなたの「行動のプロセス」と「思考力」を知りたいと思っています。単に「何をしました」ではなく、「なぜ、どうやって、どうなったか」というストーリーで語りましょう。
- なぜ重要?:あなたの論理的思考力と主体性を明確に伝えられるからです。
- 流れ:
- S (Situation/状況): どんな状況でしたか?(例:新規事業の立ち上げ期で人員が不足していた)
- T (Task/課題): どんな課題解決を求められましたか?(例:短期間で顧客管理システムを構築する必要があった)
- A (Action/行動): あなたが具体的に何をしたか?(例:独学で〇〇ツールを導入し、プロトタイプを開発した)
- R (Result/結果): その結果どうなったか?(例:開発期間を予定より1ヶ月短縮し、業務効率を改善した)
3. 「ポータブルスキル」を仕事に結びつけて言語化する
ポータブルスキル(汎用的なスキル:コミュニケーション能力、計画性、ストレス耐性など)は、どんな仕事でも役立ちます。これを具体的なエピソードと結びつけましょう。
- なぜ重要?:新しい職種でも「活かせる強み」があることを証明し、あなたの汎用性をアピールできるからです。
- NG例: 「私はコミュニケーション能力が高いです。」
- OK例: 「チーム内の意見対立が発生した際、双方から丁寧にヒアリングし、共通の目標を見つけることで、プロジェクトを遅延なく完遂させました。この調整力と傾聴力を貴社の〇〇業務で活かせます。」
4. 専門用語は「ターゲットに合わせた翻訳」を心がける
あなたの専門分野でしか通じない用語をそのまま使うのは避けましょう。
- なぜ重要?:面接官が必ずしもあなたの専門分野に精通しているとは限らないため、相手への配慮とコミュニケーション能力の高さをアピールできるからです。
- NG例: 「SQLでETLを行い、SFAのKPIをダッシュボードで可視化しました。」
- OK例: 「顧客の行動履歴をSQLというツールで分析し、営業支援ツール(SFA)の成果指標(KPI)をグラフ化することで、営業チームの戦略的な意思決定をサポートしました。」
5. 最後は必ず「未来への貢献」で締めくくる
職務経歴書は、あなたの過去の記録だけでなく、未来への貢献意欲を示すツールです。あなたの経験を応募企業での「活躍」に繋げて締めくくりましょう。
- なぜ重要?:あなたの入社意欲と、入社後の活躍を具体的にイメージさせられるからです。
- NG例: 「以上が私の経験です。」
- OK例: 「これまでの〇〇の経験で培った問題解決能力を活かし、御社の〇〇事業において、入社後1年以内に〇〇の成果を出せるよう尽力いたします。」
まとめ:あなたの履歴書は「未来へのチケット」
今回ご紹介した5つの秘訣を参考に、あなたの経験を魅力的なストーリーに変え、「未来への貢献」という視点で締めくくることで、あなたの履歴書は採用担当者の目に留まる「未来へのチケット」となるはずです。
あなたの転職活動を心から応援しています!

