「なぜか全員辞めていく」…部下を次々と潰す“クラッシャー上司”の正体と、焼け野原になる組織の末路

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あなたの会社に、こんな部署はありませんか?

  • 常に求人が出ている。
  • 配属された新人が、1年、いや半年持たずに消えていく。
  • ベテラン社員も次々と異動を願い出る。
  • 残っているのは、その「上司」一人だけ(あるいは、心を殺したイエスマンだけ)。

部下が一人も定着せず、全員が逃げるように辞めていく。

これは偶然でも、若者の根性がないわけでもありません。そこには、組織を内側から食い荒らす「クラッシャー上司」が存在しています。

今回は、部下を全員退職に追い込む上司の恐るべき特徴と、その下で働く人が辿る運命について解説します。


1. 全員が辞める上司の「5つの共通点」

彼らは決して「無能」に見えないことが多いのが特徴です。むしろ、プレイヤーとしては優秀で、社内政治には長けていることすらあります。だからこそ、経営層も気づくのが遅れるのです。

① 「人」を「燃料」だと思っている(使い捨て思考)

彼らにとって部下は、自分の成果を出すための「手足」であり「消耗品」です。

「壊れたら新しいのを補充すればいい」と本気で思っています。だから、部下の体調不良やメンタル不調に対して、「管理不足だ」「気合いが足りない」と冷淡な反応しか示しません。人が辞めても「あいつは弱かった」「ハズレを引いた」としか思いません。

② 「自分のコピー」を作ろうとする

「俺のやり方が正解」という強烈な自負があります。

部下の個性や適性を無視し、自分のやり方を1ミリのズレもなく強要します。少しでも違うやり方をすると「そうじゃない」と全否定。結果、部下は思考停止に陥り、成長の機会を奪われます。

③ 心理的安全性を徹底的に破壊する

「何を言っても否定される」「報告すれば怒られるが、報告しなくても怒られる」。

このダブルバインド(二重拘束)の状況を作り出し、部下を常に萎縮させます。職場は「仕事をする場」ではなく、「上司の地雷を踏まないように歩く場」と化します。

④ 上には「善人」、下には「独裁者」

これが最も厄介な特徴です。

役員やさらに上の上司に対しては、驚くほど腰が低く、成果のアピールもうまい。「部下思いの熱心なマネージャー」を演じきっています。そのため、部下がSOSを出しても「あの〇〇さんがそんなことするはずない」と握りつぶされます。

⑤ 責任は部下、手柄は自分

トラブルが起きれば「部下の能力不足でした」と速攻で切り捨て、成功すれば「私がマネジメントしました」と報告する。

部下を守るという概念が欠落しており、いざという時に背中から撃ってくるため、誰もついていこうとしません。


2. 「退職ドミノ」が起きるメカニズム

なぜ、一斉に、あるいは五月雨式に全員が辞めていくのか。そこには典型的な崩壊パターンがあります。

  1. 【違和感期】優秀な社員や感覚の鋭い社員が、上司の異常性(理不尽さ、嘘、保身)に気づき始める。「この人の下では成長できない」と悟り、水面下で転職活動を開始。
  2. 【脱出期】最初の1人が辞める。これをきっかけに「やっぱり辞めていいんだ」「泥船だ」と確信した2人目、3人目が続く。
  3. 【負荷集中期】人が減った分の業務が、残された真面目な社員にのしかかる。上司は補充を要求するが、教育もせず即戦力を求めるため、現場はさらに混乱。
  4. 【崩壊期】残っていた「最後の良心」のような社員も、過労と絶望で倒れるか退職する。
  5. 【焼け野原】残るのは上司本人と、思考を放棄して従うだけのイエスマンのみ。組織としての機能は停止する。

3. なぜ会社はこの上司を放置するのか?

「全員辞めるなんて異常事態、会社は気づかないの?」と思いますよね。

しかし、悲しいことに多くの企業でこのタイプの上司は生き残ります。

  • 「数字」だけは作っているから: 部下を雑巾のように絞って出した短期的な売上を、会社が評価してしまうからです。
  • 「退職理由」が見えないから: 辞めていく部下たちは、波風を立てないよう「一身上の都合」と言って去ります。本当の理由(上司のハラスメント)が人事に届いていない、あるいは届いても「個人の相性の問題」と矮小化されていることが多いのです。

4. もしあなたが、この上司の下にいたら

結論から言います。

「あなたが辞める」のが正解です。

「私が頑張れば変わるかも」「部下を見捨てるわけにはいかない」という責任感は、このタイプの上司には通用しません。あなたの善意は搾取され、心身を壊されるまで使い潰されます。

全員が辞めていくような上司がいる部署は、「人間が住める環境」ではありません。

それはあなたの忍耐力の問題ではなく、環境汚染の問題です。

次々と人が消えていくその光景は、あなたに対する「逃げろ」という最大のサインです。

最後のひとりになる前に、どうか自分の人生を守るための選択をしてください。

この記事を書いた人
この記事を書いた人
千野 謙人

ユーズ株式会社所属
キャリアアドバイザー

2013年建設業界のセールスコンサルタントとして就職。地図に残る大きな仕事、たくさんのお客様との繋がりを持てることにやりがいを感じながら、第一線で働く。順調に売上を伸ばし、役職にもつく。
今後のキャリアについて自分も悩み、自分以外も今後のキャリアに悩んでいる人たちが数多くいることを実感し、ユーズ株式会社を創業。
20代若手キャリア形成を強みとし、キャリアアドバイザーとして努める

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