「自分の得意がわからない」というお悩み、とてもよく分かります。自分では当たり前にできてしまうこと、苦にならないことは、なかなか「得意」だと認識しにくいものですよね。
でも、安心してください。あなたの得意なことや強みを見つけるためのツールはたくさんあります。それらを活用することで、これまで気づかなかった自分の才能を発見し、自信を持って次のステップに進むことができるはずです。
今回は、自分の得意を見つけるための代表的なツールと、その活かし方をご紹介します。
自分の「得意」を見つけるための代表的なツール
世の中には、自己分析を助け、あなたの強みや得意なこと、向いている仕事を見つけるための様々な診断ツールがあります。多くは無料で利用できるので、気軽に試してみましょう。
1. 性格診断・価値観診断系のツール
あなたの生まれ持った性格の傾向や、仕事をする上で何を大切にしているか(価値観)を教えてくれます。
- 16Personalities(16タイプ性格診断):
- 特徴: ユングのタイプ論を基にしたMBTIに似た診断で、あなたの性格を16種類のタイプに分類します。それぞれのタイプの特徴、得意なこと、苦手なこと、向いている仕事の傾向などを詳しく教えてくれます。質問数が多いですが、非常に人気があり、自己理解が深まります。
- 得意なことの見つけ方: あなたのタイプに共通する強みや行動特性を知ることで、「あ、これも私の得意なことだったんだ」と気づくきっかけになります。
- m-gram(エムグラム):
- 特徴: 105個の質問に答えることで、あなたを構成する8つの特徴的な性格(才能)を診断してくれます。強みや弱み、コミュニケーションの特徴などを分析します。
- 得意なことの見つけ方: 「あなたの才能」として具体的に示されるので、自分では気づかなかった得意な側面を発見できます。
2. 強み診断・適性診断系のツール
ビジネスシーンで活かせるあなたの「強み」や、どんな仕事が向いているか(適性)を具体的に診断してくれます。
- グッドポイント診断(リクナビNEXT):
- 特徴: リクルートが持つノウハウを活かした本格的な自己分析ツールで、約30分で診断できます。18種類の強みの中から、あなたの特徴的な5つの強みを診断してくれます。
- 得意なことの見つけ方: 診断結果は具体的な言葉で表現されるため、そのまま自己PRの材料にもしやすいです。
- AnalyzeU+(OfferBox):
- 特徴: 約100万人のデータに基づき、客観的な自分の強みや弱み、社会で活かせる力を診断してくれます。251問と質問数は多いですが、診断の精度が高いと評判です。
- 得意なことの見つけ方: 強みだけでなく弱みも把握できるため、自分の得意をより多角的に理解できます。
- doda「キャリアタイプ診断」:
- 特徴: あなたの仕事に対する価値観や強み、現在の仕事への満足度などが分かります。転職の軸を探したい方にもおすすめです。
- 得意なことの見つけ方: 仕事をする上で大切にするポイントと強みが結びついて示されるので、仕事選びのヒントになります。
3. 国が提供する信頼性の高いツール
厚生労働省が提供するツールは、安心して利用できます。
- job tag(職業情報提供サイト)の自己診断ツール:
- 特徴: 厚生労働省が運営する「job tag」の中にある自己診断ツールです。「職業適性テスト(Gテスト)」(能力面)、「しごと能力プロフィール検索」(スキル・知識)、「ポータブルスキル見える化ツール」など、複数の診断を無料で受けられます。
- 得意なことの見つけ方: 自分の興味や価値観、能力など様々な側面から得意なことや向いている職種を客観的に知ることができます。信頼性が高いのが特徴です。
- マイジョブ・カードの自己診断ツール:
- 特徴: 同じく厚生労働省が提供。キャリアを考える上で、自分の興味・関心や特徴を振り返る「興味診断」や「価値観診断」などがあります。
- 得意なことの見つけ方: 自分の「やりたいこと」や「大切にすること」と結びつけて得意を見つけられます。
ツールの「結果」を最大限に活かすヒント
診断ツールは、あくまで自分を知るための「きっかけ」です。結果を最大限に活かすためには、いくつかのステップを踏みましょう。
- 複数のツールを試す: ツールによって診断の切り口や結果の表現が異なります。いくつかのツールを試すことで、共通して出てくる強みは「本当に得意なこと」である可能性が高いです。
- 結果に「なぜ?」を問いかける: 診断結果を見て、「なぜこの強みが出たんだろう?」「どんな経験がこの得意につながったんだろう?」と、具体的なエピソードを深掘りしましょう。それが、面接で語れるあなたの「物語」になります。
- 弱みや課題も受け入れる: 診断結果には、弱みや課題も示されることがあります。それをネガティブに捉えるのではなく、「得意ではないこと」や「これから伸ばすべき点」として客観的に受け入れましょう。
- 人に話してみる: 診断結果を、信頼できる友人や家族、キャリア相談の専門家などに話してみましょう。自分では気づかなかった解釈や、客観的な意見が得られることがあります。
- 行動に移してみる: 診断結果で向いているとされた仕事や、活かせると分かった得意なことを、実際に試してみましょう。関連書籍を読んでみる、オンライン講座を受けてみる、ボランティアに参加するなど、小さなことでも構いません。行動することで、確かな手応えを得られます。
まとめ:あなたの「得意」は、必ず見つかる
「自分の得意がわからない」という悩みは、決して珍しいものではありません。多くの人が、自分では当たり前にできることや、苦にならないことを見過ごしがちです。
今回ご紹介したような診断ツールを活用し、あなたの過去の経験や日々の行動を振り返ることで、きっとあなたの隠れた「得意」が見つかるはずです。
焦らず、あなたのペースで、自分自身を探求する旅を楽しんでください。あなたの「得意」は、必ず見つかり、未来を切り拓く力となるでしょう。